京都には細い通りがいくつもあって、行き止まりの袋小路のことを路地(ろうじ)、通り抜けできる通りを辻子(ずし)または図子と言うのだそう。

四条駅からすぐのところに、膏薬図子(こうやくのずし)という通りがありまして、平将門の首塚は東京にありますが、京でもさらし首になり、空也上人がここで弔ったとかで、空也供養が訛ったのが名の由来なのだそう。

この通りには、高級食材を大胆かつシンプルに提供する「緒方」という有名店がありますが、その向かいに、それとは対照的に伝統的な料理を出す「高松」という店があります。豪華な食材もいいけれど、京都ではこういう料理に触れてみたいと思うのです。

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松茸と壬生菜のお浸し スダチが爽やか

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銀杏豆腐と秋鮭のお椀

なんと澄んだ円やかな味わいなのだろうと思ったら鮪出汁とのこと。やや強めの塩分がくっきり味を縁取っています。

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私と同い年のご主人は金沢でも修行されていて、そこで一緒になった10ぐらい歳下の奥さんも店に立っているのですが、きっぷが良く、客あしらいも上手くて、楽しませてもらいました。

鰹と平目。刺身は潔く厳選した良いものを二種のみ。

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八寸が実に素晴らしく、鱧の煮こごり、秋刀魚の酢〆卯の花和え、鶏と胡桃とレーズンの松風など、奥行かしさの中に一つ一つインパクトあり、どれもワインが欲しくなる。

特に鱧寿司、黒米だと思ったら梅酢の赤で、胸がキュンとなる旨さ。とにかくピノがあれば大活躍だろう。

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酢を使った秋刀魚や鱧、野菜料理には伏見のお酒「坤滴(こんてき)」を。同じ伏見でもキレのある「招徳」が自分好みで、奥さんの趣味なのか、すっきり端麗系が多くて嬉しくなる。刺身には秋田「天の戸」を。

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長崎に揚がったこだわりサイズのかますを一夜干しにしたもの。脂の乗り抜群。

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自家製ひりょうずと山ぶし茸の煮物。旨味の三重奏はカマスの後でも負けない。

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イカとジャガイモの炊き込みご飯。オカワリしたっちゅーねん。

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甘味まで大満足。またお邪魔させてもらおう。ご夫婦とも気が合っちゃったし。