ちょっといろいろありまして、年明けにまた引っ越す予定です。今度は長く落ち着ける所へ。「あべのハルカス近鉄本店」(略してあべ近)からは離れられないので、天王寺区が有力候補。

昨日のあべ近の鮮魚売場も凄かった。松葉蟹、セコ蟹が並んだ売り場で口を開けたまま数分見とれていました。で、結局購入したのは、天然のブラックタイガー15尾880円!天然ですよ、天然!(お前だよって?)築地でしか見たことない。あべ近、いつもありがとう!

仕入れたブツは、海老カクテルと、トマトクリームのパスタにしてやっつけておきました。なんせ今、癒し系のキャンティクラシコにハマってますのでね。

さて先日、ずっと気になってた鮨屋に行ってきました。場所は不動前と戸越銀座のちょうど中間あたり、路地裏にひっそり隠れる「なかのや」です。ご主人は以前、珍味のオンパレードで有名な下目黒「いずみ」に長年おられ、二年前に独立されました。

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鮨屋とはそういうもんでしょうけど、この店からも、常連と来た方が楽しめるであろう匂いがしてなりませんでしたが、仕方なく一見客二人で向いました。そのせいでしょうか、予想より珍味は少な目でしたが、ツマミをちょこちょこ沢山出してくれるので、酒飲みには極楽。鮨屋には珍しく生酒も数種置いてましたが、珍味系がお得意ならアリでしょう。

悪酔いしないよう、魚のアラと貝のヒモでとった上品な吸物を、まず最初に出してくれるのですが、それをいただくと、この店の細やかな仕事ぶりが手に取るようです。

鯖、鯵、ミル貝、べっ甲卵とマナガツオ、くちこ、イクラ醤油漬け・・・等々。白身魚の高級魚マナガツオは、もう東京でも珍しくなくなりました。変な風貌からは想像できない、絹のような肌理と上品な甘味。

2014-10-29

自分の好みとは異なる優しめの酢飯ですが、ほどよく寝かせた、引き算の美学すら感じる繊細なネタをうまく引き立てており、新たな握りに出会えた悦びを感じました。握りの写真はほんの一部。

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鶏卵の酢おぼろで漬けた小鯛の繊細な旨味。

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大トロはどうでもいいが、ヅケに目がない。

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甘いツメと穴子が得意でない私は、最後に毎回テンション下がるのですが、ここは違う。しっかり脂が抜けて、キリリとした実に清々しい穴子。蔵前「幸酢」でいただいた江戸前の穴子も旨かったけど。

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ミル貝のヒモきゅーで〆。やっぱり赤貝だな。

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二人でビールと日本酒5合で3.4万。とても落ち着けるカウンターですが、奥に部屋があり、5歳の息子さんがテレビを見ながら、ずっと何か喋ってるのが人によっては気になるかも。

息子さんが最後見送ってくれたので、「よく喋るねぇー」と嫌味を言ったら、「毎度ありがとうございます!」と可愛い笑顔で返されてオバチャンの負け。子供はずるい。

なかのや
TEL 03-6417-4180
東京都品川区西五反田6-22-11





 
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